コーチングのテーマの決め方とは?【具体例付き】見つからないときの対処法も紹介

コーチングのテーマの決め方とは?【具体例付き】見つからない時の対処法も紹介

コーチングは、目標達成や成長をサポートします。しかし、「何をテーマにすればいいのか分からない」と悩む方も少なくありません。

実際に、テーマがあいまいなままだと、コーチングの効果が十分に発揮されず、具体的な行動に移しにくくなります。逆に、適切なテーマを設定すれば、コーチとの対話が深まり、自分の考えや行動に変化をもたらすことができます

この記事では、 「コーチングのテーマの決め方」 を具体例とともに紹介し、テーマが見つからない場合の対処法についても解説します。コーチングを検討中の方や、テーマ設定に迷っている方の参考になれば幸いです。

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コーチングのテーマとは?

コーチングのテーマとは?

コーチングにおける「テーマ」とは、コーチングを通じて取り組みたい課題や成長したい領域を指します。

これは、具体的な目標とは異なり、「自分がどのように変化したいのか」「どんなスキルを伸ばしたいのか」といった、より大きな視点で考えるものです。

例えば、以下のようなものがテーマになります。

  • リーダーシップの強化
  • 自己肯定感の向上
  • 仕事のモチベーション向上
  • 時間管理能力の向上
  • 人間関係のストレス軽減

目標との違い

テーマと目標は混同されがちですが、コーチングではテーマは大枠の方向性を示すものであり、目標は具体的な成果や達成基準を定めたものという違いがあります。

テーマ目標
リーダーシップを強化したい3カ月以内にチーム会議で積極的に発言する回数を2倍にする
仕事のモチベーションを上げたい半年以内に自分の強みを活かしたプロジェクトを1つ担当する
人間関係のストレスを減らしたい1カ月間、同僚と積極的に雑談する機会を毎週1回作る

コーチングでは、まず「テーマ」を決め、その後に具体的な「目標」に落とし込むことで、実際の行動につなげていきます。

関連記事:コーチングの種類は何がある?特徴や自分に合ったコーチングを見つけるためのポイントなど詳しく解説

コーチングのテーマの決め方(具体例付き)

コーチングを最大限に活かすコツ

コーチングのテーマを決める際に、「何をテーマにすればよいか分からない」という悩みを持つ人は多いです。

テーマを適切に設定するには、現状の課題を整理し、理想の姿をイメージしながら、抽象度のバランスを調整することが大切です。

ここでは、コーチングのテーマを決める際の具体的な方法を3つのステップに分けて紹介します。

現状の課題を整理する

まずは、自分が今抱えている課題や悩みを明確にしましょう。自分自身に問いかけることで、取り組むべきテーマが見えてきます。

質問例

  • 最近、どんなことで悩んでいるか?
  • 仕事やプライベートで、もっと改善したいことは?
  • これまでうまくいかなかったことは何か?

具体例

例えば、「仕事でいつも締め切りギリギリになってしまう」という悩みがある場合、それをテーマにすると以下のようになります。

あいまいなテーマ:仕事をもっと頑張りたい
明確なテーマ:効率的なスケジュール管理を身に付ける

このように、具体的な課題に基づいてテーマを設定することで、コーチングの方向性がはっきりします。

なりたい姿をイメージする

課題を整理したら、次に「自分がどうなりたいか」を考えます。現状から抜け出すだけでなく、理想の自分を描くことで、より前向きなテーマを設定できます

質問例

  • 1年後、どんな自分になっていたいか?
  • どんなスキルや能力を伸ばしたいか?
  • 尊敬する人や憧れの人のどんな部分を取り入れたいか?

具体例

例えば、「人前で話すのが苦手」という課題がある場合、理想の姿を考えることでテーマが見えてきます。

漠然としたテーマ:「人前で話せるようになりたい」
具体的なテーマ:「自信を持ってプレゼンできるスキルを身に付ける」

このように、「理想の状態」を考えることで、より前向きなテーマ設定が可能になります。

抽象度を調整する

テーマの抽象度が高すぎると行動につながりにくく、逆に低すぎると視野が狭くなります。バランスの良いテーマ設定が大切です。

具体例
抽象度が高すぎる例:「仕事を頑張りたい」→ もう少し具体化する必要がある
適切なテーマ例:「やりがいを感じる働き方を見つける」→ コーチングで深掘りしやすい抽象度
抽象度が低すぎる例:「毎朝6時に起きる」→ 習慣の目標に近く、コーチングのテーマとしては狭い

テーマを決める際は、「抽象的すぎず、具体的すぎない」適切なバランスを意識することが重要です。

コーチングテーマ例

コーチングを活用した組織開発の事例

具体的なコーチングのテーマとして、以下のようなものが挙げられます。

キャリア・仕事

  • 自分の強みを活かせる仕事を見つける
  • 昇進に向けたスキルアップ
  • 働き方を見直し、ワークライフバランスを整える
  • 部下とのコミュニケーションを円滑にする
  • ストレス管理を学び、メンタルを安定させる

人間関係・コミュニケーション

  • 上司や同僚との関係を円滑にするためのコミュニケーション力を高める
  • 自信を持って人前で話せるスキルを身につける
  • 家族との関係を深める
  • 傾聴力を向上させる
  • 自分の意見や立場を明確に伝え、適切に断れるようになる

自己成長・ライフバランス

  • 自分の強みを認識し、自信を深める
  • 健康的な生活習慣を確立する
  • 新しいことに挑戦する自信と行動力を高める
  • 目標達成のための習慣を作る
  • 趣味やリフレッシュの時間を増やす

コーチングのテーマが見つからないときの対処法

セルフコーチングのデメリットや注意点

コーチングを受けようと思っても、「何をテーマにすればいいのか分からない」と悩むことがあります。そのようなときは、以下の方法を試してみると、自分に合ったテーマを見つけやすくなります。

過去の成功体験や挫折を振り返る

テーマを見つける手がかりとして、過去の経験を振り返るのも有効です。特に、成功体験や挫折した経験の中に、自分が成長したい領域が隠れていることがあります。

具体的な質問例

  • これまでで一番達成感を感じたことは?
  • 逆に、うまくいかなかったことで悔しかった経験は?
  • どんなときに成長を実感したか?

具体例

学生時代にプレゼンで賞を取ったが、今の仕事では人前で話すのが苦手
テーマ:プレゼンテーションスキルを向上させる

過去を振り返ることで、自分にとって意味のあるテーマを見つけやすくなります。

他者のフィードバックを活用する

自分では気づかない強みや課題を知るために、周囲の人の意見を聞くのも有効です。

具体例

例:上司から「リーダーシップをもっと発揮すると良い」と言われた
テーマ:「チームをまとめる力をつける」

例:同僚から「仕事の進め方が上手だけど、プレゼンの説得力を上げるとさらに良くなる」と言われた
テーマ:「説得力のある話し方を身に付ける」

他者の視点を取り入れることで、自分では気づかなかったテーマが見えてくることがあります。

仮のテーマで試してみる

完璧なテーマを見つけようと考えすぎると、なかなか決められなくなります。そのようなときは、「とりあえず仮のテーマを決めて、進めながら調整する」という方法がおすすめです。

具体例

①最初のテーマを「仕事のモチベーションを上げたい」と設定する
②コーチングを進めるうちに、「本当は仕事のやりがいを見つけたい」と気づく
③テーマを「やりがいを感じる働き方を見つける」に変更する

最初から完璧なテーマを決める必要はありません。コーチングの中で考えを深めながら、適宜テーマを調整していけば良いです。

コーチとの対話を通じて引き出す

テーマが決まらない場合は、無理に1人で考え込まず、コーチとの会話の中で整理するのも一つの方法です。

具体的な質問例

  • なぜ今、コーチングを受けようと思ったのか?
  • 最近、気になっていることやモヤモヤしていることは?
  • 過去にうまくいったこと、うまくいかなかったことは?

コーチは、質問を通じて思考を整理し、潜在的な課題を引き出すサポートをしてくれます。「何を話せばいいか分からない」という状態でも、対話を重ねることで、自然とテーマが見えてくることが多いです。

コーチングのテーマ設定時のポイント

エグゼクティブ向けコーチングの特徴のイメージ画像

適切なコーチングのテーマを設定するためには、以下のポイントを意識しましょう。

1. 明確な目的を持つ

コーチングの目的が漠然としていると、効果が半減してしまいます。「今の仕事に不満がある」ではなく、「今の職場で自分の強みを活かし、より充実感を得る方法を探る」など、より具体的なテーマを設定することが大切です。

2. 現状と理想のギャップを明確にする

「今の自分」と「理想の自分」を比較し、どこにギャップがあるのかを把握することで、コーチングの焦点が定まりやすくなります。

例えば、「リーダーとしての影響力を高めたいが、自信が持てない」といった点が明確になれば、そこを深掘りすることができます。

3. 優先順位をつける

複数の課題がある場合は、最も重要なものから取り組みましょう。

例えば、「仕事のスキルアップ」と「人間関係の改善」が課題だと感じている場合。それぞれがどの程度影響を及ぼしているのかを整理し、優先順位をつけることで、的確なテーマ設定が可能になります。

4. 達成可能な目標を設定する

テーマを決めたら、達成可能な目標を設定しましょう。

例えば、「自信を持つ」ではなく、「プレゼンの場面で落ち着いて話せるようになる」といった具体的な目標を設定すると、進捗を確認しやすく、モチベーションを維持できます。

まとめ

コーチングのテーマに正解はありません。まずは「今、関心があること」や「将来ありたい姿」からスタートし、コーチングを進めながら少しずつ深めていきましょう

テーマが決まれば、次は目標を設定し、具体的な行動に落とし込んでいく段階です。コーチと一緒に対話を重ねながら、自分自身の成長につなげていきましょう。

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